毎度、IBA-T です。
2025年も残り僅かになりましたね。
やり残したことはありませんか?
私はあります。
年内最後のライブで、今年の禊(みそぎ)をすべて落とさなければなりません。
さて、今回のお話は出演する側のお話。
お客さんのなかには、ライブなどの出演者は「出演しておわり」と思われている人がいるかもしれません。
しかし、実は出演者は出番が終わったら帰宅というわけではなく、むしろステージから降りてからのほうが圧倒的に長い時間を過ごします。
その過ごし方によって今後の動きが左右されるといっても過言ではありません。
では、今回は出演時、これはやっておこうということを経験談からお話していこうと思います。
少しお付き合いください。
最近意識していること
正直、ラッパーとしてもっと活動したいです。
しかし、動ける時間やタイミングが限られているので、人生思うようにいきません(一応、昼はサラリーマンをやってます)。
また、そもそもブッキングが来なければライブ自体ができません。
では、どうすれば良いのか?
単刀直入にいうと、普段の心構えや言動を気にする必要があると考えました。
というか、意識するようにしました。
…恥ずかしながら、私は同年代や周りのプレイヤーよりもすごいスキルを持っていたり、人間性が優れていたりするわけではありません…
でも、ちょっとずつ自分は変えられると思っています。
「あいつ、頑張ってるな」「こいつ、ちゃんとしている」と思われると、ブッキングをもらえるチャンスが増える可能性が高まると信じています。
以下は、最近意識している(するようになった)ことです。
挨拶
挨拶はライブだけではなく、社会や学生など日常生活すべてにおいて最重要の行為です。
「おはようございます」「お世話になります」と声をかけるだけでも、自分に対する印象は良くなります。
むしろ、挨拶をしないことで得られるメリットはないといっても過言ではありません。
なかには挨拶をせずに売れている人もいると思いますが、何人思い浮かびますか?
つまり、そういうことです。
心象が悪くなってしまうと、まず聞いてもらえないことから始まり、次に自分のライブへは来てくれなくなるでしょう。
また、近年恐ろしいのは拡散力が高いSNS で書かれてしまうことです。
「○○ってラッパー、挨拶がなかった」「○○は挨拶しても反応ないしなぁ」と書かれてしまうと、気付かぬうちにファンが離れてしまいます。
残念ながら、挨拶をしなかったことは事実なので、反論の余地がありません。
では、誰に挨拶をすれば良いのか?
これは我流ではありますが、全員です。
最低でも、スタッフさんや演者さん、声をかけてくれた人には挨拶をしましょう。
相手が挨拶を返さなくても、相手は相手、自分は自分。
挨拶をする人はかっこいい、少なくともダサくはないです。
何より、挨拶は0円でできますからね。
0円でできて無限の価値を生み出せる、それが挨拶だと思います。
ちなみに
帰るとき、控室を横切ったら
Aさん「○○って知ってる?」
Bさん「ああ、あのロクに挨拶もせんかったやつでしょ?」
というこぼれ話を聞きました。
怖すぎたのと、一端ではありますが私も社会で生活しているので、改めて挨拶の重要性を痛感しました。
お客さんとコミュニケーションを取る
ラッパーとして多くの人に曲を聴いてもらうためには、まずは自分自身を知ってもらわなければなりません。
知らない人より知っている人のほうが聞きやすいし、何となくリリックが入ってきやすい気がします。
そもそも論として、誰も知り合いがいないイベントに足を運んでくれる人はほとんどいないでしょう。
数時間数千円、結構デカいです。
お客さんあってこそのイベントで、イベントは自分自身を知ってもらえる大きなチャンスの場です。
引き続き皆さんが出演されるイベントに来て欲しいので、お客さんが来られたら積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
気まずい場合、主催者やそのお客さんを呼んだ人に声をかければ、つないでくれると思います。
…なんかビジネスっぽい話になりましたが、要は時間とお金を使ってきてくれたお客さんに、せめてもの感謝は伝えましょう、ということです。
ちなみに
お客さんではなく、演者同士で話をしていたらいつの間にかフロアが演者だけになっていました…
そんなん、身内のカラオケ大会じゃないですか…
お客さん、いや身内しか大事にしなかった結果、大きなフロアを借りてのカラオケ大会になってしまいました。
お金じゃない、心の問題。
コミュニケーション、めっちゃ重要です。
わからないことはスタッフさんやオーガナイザーに聞く
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざがあります。
結論、聞いても恥はかきません。
分からないことはググるか調べるかですが、現場においては経験者に聞くのが一番早くて正確です。
なぜなら、現場の人たちは経験則から助言をしてくれるから。
特に、オートチューンやマイク交換といった機材に関することは、必ず聞くようにしましょう。
クラブにある機材はフランクに触らせてもらってますが、1台数十万円から数百万円です。
これはただ弁償すれば良いという話ではなく、以降続くイベントにも大きな迷惑をかけてしまいます。
シンプルに器物損壊に該当する可能性があるので、裁判に発展してもおかしくないです。
お金だけではなく、全員に迷惑をかけないように分からないことは必ず聞きましょう。
ちなみに
自分で調べて解決しようと思ったら、イベントが止まりました。
正直帰りたい気持ちでいっぱいでしたが、出番がまだなのとここで帰ったら一生ライブができないと思い、全員にお詫びをして残らせてもらいました。
これ、今はもう数年前の話ですが、「聞かぬは一生の恥」として残り続けています。
以降、わからないことは全部聞いています。
リハーサルには積極的に参加する
皆さんはライブの練習をする際、スタジオを利用していると思います。
スタジオにはさまざまな機材があり、充分な練習環境が整えられている事でしょう。
しかし、スタジオはスタジオ、あくまでリハーサルの場(スタジオライブが開催されていることはありますが)。
また、普段活躍されている場所とは異なることが増えてくる可能性もあります。
当日、自分の出番になって「○○ができない」となって不要なトラブルを起こさないよう、できる限りリハーサルは参加したほうが良いです。
マイクの通りや音の大きさ、フロアから客席までの距離などを事前に知っておくことで、デキるパフォーマンスを変えられます。
どうしても参加できない場合
皆さんは忙しい毎日を送っていると思いますので、どうしてもリハーサルに参加できないことがあります。
そんな時は、事前にオーガナイザーやクラブのスタッフさんに声をかけておきましょう。
正直、演者から連絡がなくリハに来なかった場合、オーガナイザーやスタッフさんは心配です。
仕事なのか、寝坊なのか、はたまたトラブルに巻き込まれたのか… など、不安の種は尽きません。
このような心配を与えないよう、「すみませんが○○によりリハーサルに参加できません」と伝えておくことで、不安を解消できます。
ちなみに
普段、私はUSB で曲をかけているんですが、その場所がたまたまUSB を使えないクラブでした。
このままではライブができないと思い、30分くらい必死でパソコンを持っている人にCD を焼いてもらいました。
たまたまパソコンを持っている人がいましたが、もしいなかったと思うとゾッとします。
こんなことがあるので、全員がパソコンを持っているとは思わないと考えておいた方が良いです。
フロア滞在率を上げる
イベントは数時間行われることが多く、時にはおなかがすいたり急な電話がかかってきたりすることがあるでしょう。
しかし、イベントは自分の顔や曲、プレイを覚えてもらえる場所です。
また、他の演者さんの良いところと自分の方がいけてるところなどを知る機会でもあります。
なので、できるだけフロアに残って楽しんだ方がいいです。
「自分のライブ、見てくれましたか?」や、「あのバース、しびれた」など、音楽を聴きながらフロアで話すことで、演者・お客さん・スタッフさんを超えて良好な環境を構築できます。
「次いつ来るかわからないからいいや」と思っていると、その噂は広がってのちのちとんでもないことになりかねません。
あと、人が少ないフロアはシンプルに寂しいので、ほかの演者さんのモチベーションが下がってしまいます。
なので、フロアに残って良いと思ったら手を上げたり、ドリンクをご馳走したりしてやってください、少なくとも私は喜びます。
どうしても帰らなければならない場合、オーガナイザーやスタッフさん、ほかの出演者さんに断りを入れてから帰りましょう。
無言の帰宅よりも評価が段違いです。
ちなみに
最後あたりの出番のとき、フロアがスカスカでした…
パンパンのステージで歌うのはめっちゃ楽しいと思います。
正直めっちゃ寂しかったので、「こんな苦痛は少しでもなくしたい」と思い、私は最後までいるようにしています。
あと、誰もいないステージに慣れてしまうとそれが当たり前になってしまい、自分のレベルアップにもつながりませんしね。
あれ、たまに夢に出ます。
出し切る
出演者である以上、出番に備えて十分に練習し、お客さんを楽しませなければなりません。
それでもステージの上には魔物が存在しているので、うまくいかないこともあるでしょう。
とはいえ、全力を出し切るのは出演者に課せられたノルマともいえるものです。
失敗はしたけど、それをプラスにするのがプロってもんです。
できることをすべてやりつくして、それでも失敗したらトラウマになると思います。
そのトラウマを克服し、どうやって次同じ失敗をしないかを考えて行動することのほうが重要です。
なので、失敗を恐れずに出し切りましょう。
あと、今持っているすべての能力を出し切るには、体調管理が欠かせません。
何もない日は早く寝る、出番の日は早めに行って準備しておくことが、出し切るためには不可欠です。
ちなみに
ライブ中のMC で「今日は体調が悪い」「いつもとは違うけど」っていうことを耳にすることがあります。
確かに、お客さんや出演者のなかにはそれらでお客さんの心をつかめる人がいると思います。
ただ、私の場合「知らんがな」ってヤジが飛んできました。
私のライブは結構ヤジとかいじられ発言が飛んでくることが多いんですが、この言葉は「その通りやな」と思いました。
音楽とはいえあくまで芸事。
「お前がどこで何歌ってようが、こっちは金払って遊びに来とんねん」というのが、顧客心理の奥底にある真実です(だと思います)。
なので、どれだけ調子が悪くても、どれだけミスをしてもステージ上では表情や発言を崩さないように努めています。
とはいえ、媚びるのとはわけが違いますが。
バックDJ は事前に用意する
多くのラッパーは、ライブの際にDJ がスタンバイしています。
このDJ は「バックDJ」と呼ばれる人であり、ライブの完成度を大きく向上させてくれる存在です。
なので、ラッパーとDJ で1MC1DJ スタイルで活動している人も少なくありません。
そんなバックDJ なんですが、当日声をかけてくるラッパーがいます。
しかも、「流すだけで良いんで!」「ボタン押すだけで良いんで!」とまで言われる始末。
結論、「ほな自分でせぇよ」と。
正直、バックDJ はそれ以外にも出演することがあるほか、お客さんや出演者と話をするので割と忙しいです。
あと、全イベントで同じムーブ・言動ができますか?
あのめっちゃ怖いラッパーやDJ に同じことができたら大したものですが、怖すぎます。
これらを除外して、「ライブの完成度を上げるため」と思っていただいて、バックDJ は自分で用意しましょう。
ちなみに
私がDJ を始めたのは、バックDJ がいなかったからです。
はじめて参加したイベントは事前に「バックDJ は各自でご用意ください」と言ってくれていたので、この業界はそういうシステムなんだ、と理解しました。
…でも、はじめたての頃はなかなか見つからないものなんです。
なので、「もう全部自分でやるしかない」と思い、DJ 機材の触り方を教えてもらい、今に至ります。
ちなみに、現在私のライブでは基本的にバックDJ は付けず、自分でかけて自分で歌ってます。
たまに後ろで回してくれますが、完全に厚意です。
ありがとうございます!
まとめ
今回は、出演時にやっておくべき最低限のことをご説明しました。
挨拶やお客さんとのコミュニケーション、スタッフへの確認、リハーサル参加、フロア滞在、全力を出し切る姿勢、バックDJの事前準備など、どれも信頼や次のブッキングにつながる行動です。
ライブは出演して終わりではなく、人としてどう振る舞うかが評価される場であると思ったので、今回この記事を書かせていただきました。
次回はこれらをやることで得られるメリットをご紹介します。
ほなまた!


